※ BLEACH連載 睡蓮主人公










「サン。アタシと口付けとか出来ます?」
「は?何言ってんの喜助さん!?」

っこのおちゃめさんは一体何を言い出すのっ!驚き過ぎて意識が一瞬吹っ飛んだじゃないのさっ!

「や、例えば?の話っスよ。」
「そんなの例え話で聞く!?信じらんない!!」
「もしサンがアタシに出来たらアタシ、サンの前で一護サンと口付けしてみせますが。」

けれどその衝撃の告白(?)にすぐさま目が覚めた。
たかがチュゥされどチュゥ。とは思うけど、チュゥ一つで実写が拝めるならヘソで茶沸かすより簡単よ!

───── チュッ。

「じゃ、よろしくね!!!!!!!!!で?何時やんの!?」

ウキウキするアタシとは裏腹に視線の端に落胆する喜助さんが見えた。何故だろう意味が判らない。










「一護サン、アタシと口付け出来ます?」
「出来る訳ねぇよ!!!!!」
「もし一護サンがアタシに出来たらアタシ、二度とサンに近付かないと誓いますが。」
「っ本気か!?」
「ええ、但し出来たら?の話っスよ。どうです?唇と唇を重ねるだけ、それだけでいいんス。」
「浦原さんアンタまさかっ!?」
「どうなんスか?」
「っ…判った。」

襖の向こう、喜助さんと一護のやりとりをアタシはこっそり覗き見してた。
意を決した一護がゆっくり目を閉じる。そして喜助さんへとゆっくり近付き、ついにキタァァァァっおぉぉぉぉぉっ!と、
アタシは息を呑んで拳握り締めてハァハァしてたのにアタシはこの日を指折り数えてひたすら待ってたのにぃぃぃ。
のぉにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!

「店長、夜一殿がお見えに…。」

アタシの後方に現れたテッサイさんが容赦なく襖を開けた事で全てがパァになった。
その瞬間アタシの夢は散った。散り散りの粉々、木っ端微塵に吹き飛んだ。

「 ──────────────────── チッ。」

と、その瞬間涙目の一護と泣き崩れる喜助さんが視界の端に入る。何故だろう意味が判らない泣きたいのはアタシの方だ。










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腐女子という生き物を甘く見すぎていた為に起こった一悶着…に見えた現実。










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